【邦画】サブカル路線!?「京王井の頭線」を舞台にした恋愛映画3選!(ネタバレ注意)

人の数だけ感じ方があるように恋する気持ちも人それぞれです。

今回、“決してハッピーエンドではないかもしれないけど誰かの心に響く“恋愛映画をテーマに、サブカル路線!?な井の頭線を舞台にした恋愛映画を3つご紹介します!

《井の頭公園〜吉祥寺》

映画『僕の好きな女の子』

又吉直樹さん原作の同名のエッセイを実写映画化した“僕の好きな女の子”。

友達以上恋人未満の楽しくももどかしい関係を、黒猫チェルシーのボーカル渡辺大地さんと、〈あなたの番です〉での怪演で脚光を浴びた奈緒さんが演じます。

渡辺大地さん演じる主人公〈加藤〉と奈緒さん演じる〈美帆〉は側から見れば付き合ってるようにも見える恋人未満な友達です。

美帆の気持ちはさておき、加藤は自由奔放な美帆に思いを寄せています。

しかし、今の心地よい関係を壊したくない加藤はいつまでも肝心なところでは一歩踏み出せず、美帆に気持ちを伝えることもないまま物語は終わりを告げます。

「あざと女子」?それとも天然の「人たらし」?

途中、仲野大賀さん演じる美帆の恋人が美帆に、これまでに加藤の気持ちに気づくことは全くなかったのか尋ねるシーンはありますが、美帆は動揺し泣いてしまうだけで、加藤の気持ちに気づいていたのかいなかったのかははっきり描かれていません。

美帆は加藤の気持ちを知りつつも気づかないふりをしていた「あざと女子」なのか、はたまた「天然の人たらし」なのか、、どちらともとれる奈緒さんの演技にも注目です。

ラストは物語の冒頭でも登場した井の頭公園で、加藤と美帆ではない女性、そしてその子どもが一緒に散歩しているシーンで締めくくられます。

これまでの出来事は脚本家になった加藤の妄想だったのか、はたまた現実でこの光景は数年後の未来なだけなのか、見る人の解釈によっても楽しめる作品です。

《明大前〜下北沢》

映画『明け方の若者たち』

映画『明け方の若者たち』は、カツセマサヒコさん原作のウェブ小説を、主人公〈僕〉に北村匠海さん、ヒロイン〈彼女〉に黒島結菜さんを迎え実写化した大人の青春恋愛映画です。

青春真っ只中、就職活動も終わりを迎え人脈作りにと参加した退屈な飲み会で出会う〈僕〉と〈彼女〉。

ナンパの常套手段にもとれるような彼女の行動からの

「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」

というメッセージに心惹かれ〈彼女〉との関係が始まります。

下北沢のスズナリで観た舞台も、高円寺での一人暮らしも、親友と彼女との3人で朝まで飲み明かした日も、フジロックフェスティバルに対抗した夏の旅行も全てが〈彼女〉で満たされている、、はずでした。

一見ただの青春に見えて少しずつ露わになっていく〈彼女〉の真実と、その事実を受け入れている“つもり”な〈僕〉との5年間にも及ぶ切ない恋愛模様に胸が締め付けられます。

よくあるカップルの日常かと思いきや、所々に感じる違和感、そしてその答え合わせかのように進んでいく後半のストーリー展開、そして大学生から社会人になるにつれての心情の変化もうまく表現されています。

スピンオフ作品『ある夜、彼女は明け方を思う』もおすすめ

また、こちらの映画を見終わった後には、〈彼女〉の目線で描かれるスピンオフ作品、『ある夜、彼女は明け方を思う』もおすすめです。

全ての真実が明らかになった上で、『明け方の若者たち』の中では描かれていなかった〈彼女〉の日常と、揺れ動く心情がこちらもどこか切なさで溢れています。

ハッピーエンドとは言えないですが、〈僕〉と〈彼女〉が織りなす切なく儚い恋愛模様に共感できる方もいるのではないでしょうか?

《番外編》

映画『勝手にふるえてろ』

井の頭線沿いが舞台ではありませんが、芥川賞作家・綿矢りささん原作小説を松岡茉優さん主演で実写化し、今回紹介した2作品に出演されていた渡辺大地さんと北村匠海さんも出演されている『勝手にふるえてろ』を最後にご紹介します。

松岡さん演じる24歳のOL〈ヨシカ〉が、10年間思いを寄せる妄想彼氏の“一”(北村匠海さん)と現実世界で思いを寄せてくる“二”(渡辺大地さん)との間で“勝手に”揺れ動く恋愛模様をコメディタッチで描いた作品です。

現実世界の隠キャでただただ妄想癖のある〈ヨシカ〉の日常を際立たせるための、原作には書かれていない明るく社交的な〈ヨシカ〉の日常の演出、そしてそれを演じ分ける松岡さんの表現力の高さはネット上でも絶賛されています。

ラブコメディながらも傷つきやすく落ち込みやすい〈ヨシカ〉の隠な部分は、こじらせすぎと思いきや、こんなことで落ち込むのは自分だけではないのだ、と共感でき、ある意味励まされている気にもなってきます。

非モテな不器用男子の演技に定評がある渡辺大地さんのハマり役〈二〉にも注目です。

最後に

今回は“ハッピーエンドとは言えない”恋愛模様を描いた作品をご紹介しました。

どなたも一度くらいは登場人物の誰かかしらの立場や、それに近しい経験や感情を抱いたことがあるのではないか、というどこか共感性のある作品を集めてみました。

「切なさ」が際立つ作品ばかりですが、切なさがあるからこそ感じる日常の小さな幸せに気づかせてくれるのではないでしょうか?

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